補足「葉月会をふりかえって」
「葉月会」独自の内容と当時の雰囲気をご理解いただくために、その活動の中心となって活躍した俳優の中村歌江と、当時の伝統歌舞伎保存会事務局長だった成島和男氏、そして脚本や演出に情熱をそそいだ持田諒氏に、思い出やエピソードを語っていただき、その抄録を各回の公演記録のあとに補足として掲載した。
(筆録:矢口由紀子 文責・編集:浅原恒男)
成島和男(なるしま かずお)
昭和5年生まれ。昭和30年菊五郎劇団に入団し、同劇団事務所に勤務。40年退団。54年に当時の市川海老蔵事務所に入り、歌舞伎の世界に復帰。57年に同事務所を退職し、翌年、社団法人伝統歌舞伎保存会事務局長に就任、「葉月会」の企画・制作など全般を担当。平成11年3月退職。同年4月より社団法人長唄協会事務局長に就任し、現在に至る。
持田 諒(もちだ りょう)
昭和14年生まれ。大木靖に師事して舞台美術と演出を学ぶ。国立劇場開設の準備段階からかかわり、昭和41年開場とともに国立劇場に入り、舞台技術専門スタッフとして舞台監督に従事するとともに、演出や劇作なども手がける。「葉月会」でもしばしが舞台監督から脚本、演出まで担当。国立文楽劇場部長、国立劇場舞台技術部長などを歴任。平成16年、日本芸術文化振興会(国立劇場)を定年退職。フリーとして演出、研究などを行う。現在、日本芸術文化振興会参与。岐阜女子大学客員教授。著書に『舞台宇宙の住人たち』(2004年、惜水社刊)など。
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