芝居唄

芝居唄

趣旨

本書は、歌舞伎の上演に欠かすことの出来ない黒御簾(下座)の唄と、独吟・めりやす、唄浄瑠璃、大薩摩などの詞章を広く調査収集し、各々の曲が実際に使われるときの演出と解説、及び注釈を付したものです。
元にした資料は、早稲田大学演劇博物館や国立劇場に所蔵される五世冨士田音蔵、杵屋栄左衛門、杵屋富造らの附帳と、杵屋栄左衛門や五世福原百之助ら職分の残した資料、及び『日本戯曲全集』歌舞伎篇全50巻、『時代狂言傑作集』全6巻、『世話狂言傑作集』全8巻、『黙阿弥全集』全20巻、『名作歌舞伎全集』全25卷、『鶴屋南北全集』全12巻、『歌舞伎台帳集成』などから収集したもので、合計約1,177曲(替え唄や返し唄、別吟などのバリエーションを含めると優に1500曲を超える)に上ります。
本書の原稿は、歌舞伎研究に大きな業績を残すとともに『桜姫東文章』や『盟三五大切』などの復活上演の脚本・補綴・演出でも活躍された郡司正勝氏の発案により、1983年から数年をかけて調査収集を行い、執筆されながら、公刊に至らぬまま、30余年間、大学の研究室に保管されていました。その手書き原稿を、このたびご遺族のご了承と故・鳥越文蔵早稲田大学名誉教授のお奨めをいただき、他に類書のない貴重な資料として校訂・編集して公刊するものです。
本書が歌舞伎の技芸の継承と、後世の研究の一助となれば幸いです。

内容のあらまし

上巻
序文 鳥羽屋里長
凡例
下座唄 773曲

下巻
独吟・めりやす 192曲
琴歌・琴歌様 16曲
謡 88曲
唄浄瑠璃 41曲
大薩摩 112曲

別巻 元禄芝居歌
上方編 19曲
江戸篇 36曲
解題
歌舞伎音楽用語略解
曲名・通称索引
唄い出し索引

郡司正勝稿・浅原恒男編
制作:文化資源社
印刷製本:株式会社精興社
発行:一般社団法人伝統歌舞伎保存会
協力:公益社団法人日本俳優協会
助成:文化庁

B6判、並製(全三冊)
上巻554頁
下巻478頁
別巻102頁
令和4年3月31日発行
非売品


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